PICKUP

2025.6.3

Vol.12 池田、デザイナー座談会開きました!

今回の登場人物

●丑山さん デザイナー
会社の植物を育ててくれている人。
ごはん屋さんに詳しい。お店選びに迷ったら丑山さんへ

●龍さん デザイナー
日本語、英語、中国語を話せるトリリンガル
いつも鼻歌をしていて楽しそう

●幸子さん デザイナー
南米に住んでいたことがあり、スペイン語がわかる
地元青森のお土産を買ってきてくれる

第一企画には、さまざまな経歴を持つ社員が在籍しています。そこで今回は、社歴や年齢、経験などがバラバラな3人のデザイナーさんたちと座談会を開き、本音を聞き出しました! (裏テーマ:池田、座談会の進行を初挑戦してみた!)
座談会には、入社して10年目の丑山さん、4年目の龍さん、2年目の村田さん(※以下、幸子さん)の3名が参加しました。いつもとはちょっと違うコラムをお楽しみください☆

\デザイナーさんの紹介/

丑山さん
入社10年目。長野県出身。
東京のデザイン学校を卒業後、印刷会社に入社し、デザイナー・ディレクターとして主に通販カタログや年史・社史の制作を担当。組版や装丁を学ぶ。その後長野に戻り、別の業種などを経て、2015年に第一企画に入社。現在は、組版や広告チラシのデザインなどを担当。

龍さん
入社4年目。中国出身。
20歳のときにカナダでデザイナーとして活動し、名刺やチラシなどを制作。その後中国に戻り、上海の企業でプロジェクトチームのデザイナー、杭州(ハンジョウ)のイベント会社に勤務し、研鑽を積む。28歳のときに来日し、2021年に第一企画に入社。現在は、グラフィックデザイン、動画の制作、管理業務を担当。

幸子さん
入社2年目。青森県出身。
東京の美術大学中退後、アパレル・広告のデザイン会社に就職し、グラフィックデザインやチラシなどのデザインを手掛けた後、30代でフリーデザイナーへ。その後、旦那さんの海外転勤の都合で南米へ移住も、コロナの影響で強制帰国。長野に移住し、2024年に第一企画に入社。現在は、グラフィックデザインやイラスト、広報誌などを担当。
※弊社には「村田さん」が2人いるので「幸子さん」って呼んでいます。

デザイナーって?

——これまでの経験が今に活かされていることや、デザイナーとして大切にしていることを教えてください。

:カナダにいたとき、視覚伝達デザインの先生にデザインとアートの違いについて教えてもらったんだ。「アートは自分の本音を表現して、デザインはお客様の問題解決をすること」だって。
だから、自分が作りたいものではなくて、まずお客様がどうしたいのか、何が欲しいのかをくみ取ってそれをカタチにすることを大切にしているよ。

——そうなんですね。以前、私も新井さんから同じようなことを教わりました。「お客様が何を求めているのかをくみ取って、それ以上のものを提供するのがクリエイターだ」と。それでもアイデアを出すことは簡単ではないなと、日々思っているのですが、みなさんがアイデアを生み出すときにヒントにしているものは何ですか。

:デザインするもの(案件)に求められているものは何かをよく見極めることです。いろいろなものを参考にして考えるときと、ゼロからアイデアをひねることと。例えば、定期的に発信する折込チラシのようなものは、同じような構成になりがちなので、「前回との違いを出しながらブランドのイメージは統一する」ことが必要だと思っています。
だから以前に作ったデザインや、ネットや本を参考にして使える要素を探っていきます。お客様のテイストをベースに、いろいろな素材を掛け合わせて、いかに以前との違いを見せられるか……という感じです。

——なるほど~。“複合的に掛け合わせる”のですね。ゼロから考えるのもすごいなぁと思っていて。私だったら、調べていくにつれて、 だんだんとそっちに寄っていってしまうから……(笑)

:私もいろいろなものをたくさん見ているよ。本当にピンタレストばっかり(笑)今のトレンドがわかってすごく参考になる! ただ、たくさんのいいものを「見る」だけじゃなくて「理解」するようにしているよ。そうしないと、真似はできても作ることができないから。自分をそこまでのレベルに上げるために調べるってことは大切だよね〜。

——私もラフやコピーを考えるときにピンタレストをよく見ています!(笑)そういう視点で見ることが大切なんですね。

いい車=欲しい車?

:僕は日本に来てから、そもそもお客様の文化が違うと、感覚も違うんだなって学んだんだ。国や地域によっても、「かわいい」とか「やさしい」っていう感覚も違うから、日本の文化やお客様のスタイル(考え方)とかを勉強をしてるよ。慣れるまでに時間はかかるけど、あとはたくさん経験することだね。

:南米とか、なにが流行りなのか全然想像つかないですもんね(笑)

:そうそう。感覚が違う! 私も南米にいたときは色の感覚が全く違うなって思ってた。

:僕の感覚だと“こっちの方がかっこいいのになぁ”って思うこともあるけど、専務に 「いいデザインはないけど、正解のデザインはある」ってことを教えてもらったんだよね。

——正解のデザイン?

:「いいデザイン」っていうのは、人の感覚の数だけたくさんあるけど、お客様にとっての「正解のデザイン(作ってほしいデザインの方針)」は決まっているということ。専務にそう言われてから、冷静に考えたんだ。例えば、ファッションだったら、この服は確かにいい服だけど、僕には合わなかったりするし。車も同じで、池田さんにベンツをプレゼントします! と言ったら?

——あ、いらないです!(笑)

:いらないでしょ?(笑)でも、ベンツっていい車だよね?(笑)

:あ~いい例え!

:うまい(笑)以前の職場でも経験したけど、折込チラシもかっこよすぎるのは逆に採用されなくて。結果的に洗練されたものよりも、親しみのあるデザインが採用されていくんだよね~。

:わかります(笑)

:そういうことを日本に来てから勉強したこと! お客様の100点を理解したうえで、デザインの力でそれを超えた110点にすることを考えているよ。

:ちなみに自分はベンツ欲しいですよ(笑)

デザイン力を上げるために

——みなさん、それぞれの環境でさまざまな経験を積んできたわけですが、第一企画に来て感じていることを教えてください。

:みんないい人でびっくりしています(笑)

:それはわかる! みんな超いい人! あと、この会社のいいところは、人との関係にレイヤーがないところ。

:あ~! そうだね!

——私もそれは感じます。全員が同じフロアにいて、社内の至るところで打ち合わせをしている場面を見ると、社歴や年齢関係なく、コミュニケーションがよくとれているなぁって。
それでは、少し話題を変えて……オシゴトコラムVol.11では、西澤専務と“第一企画のデザイン力を上げていきたい”ということを話題にしました。そのためには、個人としても会社としても、どのようにしていけばいいと思いますか?

:作業共有がもっとできればいいのかなって感じますね。朝礼やミーティングの機会に、きっちりとしたものではなくても、自分の作業進捗などを報告し合うことができたらなって。

:私は入社したばかりで、みんながどんな作業しているのか細かくはわからないけれど、そういうミーティングにすれば「この人、こういうことをやっているんだ」って頭に入るし、助け合いもできるよね!

:あとはもっと社内コンペの機会を増やすのもいいと思うんですよね。そうすればアドバイスもし合えて、いい刺激になる。デザイン力を高め合えると思います! 実際に社内コンペを行った結果、『サイジョブさん』(オシゴトコラムVol.7)が誕生したわけだし!

:社内コンペは本当にいいと思う!

:ほかの人が作ったチラシとか冊子とかを見ると、「ここのディテールすごいなぁ」「みんなには気づかれないところも細かくやっているなぁ」って細部への気遣いを見ちゃうんですよね。そうやって外から吸収することが大切かなって。

:私は冊子類の制作はあまりやってこなかったから、第一企画に来ていろいろ勉強し始めているよ。文字って奥深いよね。

:わかります。自分もここに来て自ら文字を組むようになってから、「あ~昔、前の職場で年史を作っていたとき、変な指示出しちゃっていたなぁ」って思いますもん。

:あと制作ツールとかも日進月歩で、PCのスキルも求められるもんね。龍くんにはいろいろ教えてもらうんだよね。AIは使ったことなかったけど、教わりながら生成AIを使ってみたりして。なかなか使いこなせないんだけどね(笑)丑山さんには、参考になるものをたくさん持ってきてもらってありがたいです。

——そういうデザイナーさん同士の教え合いをもっと活発にするのも、デザイン力を上げる手段のひとつですよね。

デザイナーの領域を広げていく

——これからの第一企画について、日々どんなことを考えていますか。

:今会社は新たな方向に向かおうとしている時期で、社内で話し合われているグッズ制作とか、新しい事業をやっていけたらいいなとは思いますね。しっかり企画を立てて、社内プレゼンを通して、新しいことにチャレンジしていきたいと思っています。

:会社の空いているスペースで、グラフィックデザイン教室を開いて子どもたちに教えられたらいいかもって思うんだよね!

:会社にある複合機を使って、自分で作ったものをプリントアウトもできるし!

:名刺とかグリーティングカードを作ったり。教えられる人たちがいるんだし、事業化すれば会社にもメリットありますよね!

——最後に、どんなデザイナーになっていきたいか、教えてください。

:僕はアプリを作りたい! 自分が育てた子どものようなツールが多くの人の役に立つのは、とても幸せを感じるから。

——すごい! どんなアプリですか?

:実はもう自分のスマホに試作アプリが入っているんだ。今は、いろいろなところに情報があるから、それらをいっぺんに見られるようなアプリを作りたい。調べる、参加できる、支払いできる、それがワンストップでできる。そういうプラットフォームのようなアプリを作りたい。

——情報が集約されていて、ワンストップで済むのは便利ですよね。ぜひやってほしい!

:私はまだまだ勉強していきたいなぁ。入社してから、経験にないことを求められてきたので、自分がやってきたことと会社に求められているもののギャップはあって。「私、できるのかな」って不安だったけど、専務にいろいろ教えてもらって、アドバイスをもらいながらやって仕事が取れたときはよかったなぁって。専務はやっぱりさすがだよね。

:自分は、クライアントファーストな仕事ができれば本望です。でも本当は自分勝手にアート的なものも作りたいかな……全く空想の話ですけど(笑)

:全く空想の話でいいなら、私はブルーベリー園やりたいですよ(笑)


\今回、池田がスキルアップしたこと!/

  • 自分のやりたいことではなく、お客様にとっての100点を理解したうえで110点を提供すること
  • 社内共有をすることでクリエイティブの質が上がる
  • 人との関係にレイヤーがないからこそ、いいクリエイティブができる

実は今回、「池田、座談会の進行を初挑戦してみた!」という裏テーマがありました。初めての進行で、うまくできるかなという不安があったのですが、話が盛り上がってリラックスして座談会を行うことができました。人との関係にレイヤーがない第一企画でも、こういう機会がなければ聞けなかった話が盛りだくさん! 仕事をするうえで、みなさんが当たり前に意識していることを聞けたことは、新しい発見があり、刺激になりました。クリエイティブの質を上げていくためには、作業のことだけではなく何気ないことも共有する「コミュニケーション」が大切なのだと改めて感じました。また、お客様にとっての100点を理解したうえで110点(お客様の期待を上回るデザイン)を提供する難しさや面白さがあるのは、企業理念である「クライアントファースト」が社員全員に浸透し、そこを目指して仕事をしているからこそだと思います。どんな仕事も「クライアントファースト」を忘れずに、もっともっとクリエイティブを追及していきたいと思います!

ここまで読んでくださりありがとうございました! 次回のコラムもお楽しみに☆

|

|

次コラム